UAVレーザースキャナーを用いた測量

2017年10月6日

UAVレーザースキャナーを用いた測量を実施するにあたって、効率的かつ正確に遂行するための方法を説明していきたいと思います。

 

測量実施前段階において、UAVレーザーを用いた計測では事前準備作業が軽減でき、また計測時間も短縮でき測量作業が大幅に効率化すること、また測量結果を3次元CADで処理することにより、鳥瞰図や縦断図・横断図など、ユーザの必要なデータが抽出できます。 一方で、下記留意点を念頭に入れ、計画をたてることが重要です。

(1) 計測箇所をピンポイントに計測できない

(2) 強風や雨などの天候により計測できない

(3) 航空法等の規制により利用できない地域がある

 

それに加えて、UAVレーザーによる計測は、GNSS(衛星を用いた測位システムの総称)、IMU(慣性計測装置)、LS(レーザースキャナー)の組み合わせによる 3 次元データ計測となるため、複合的な要因により計測精度が決まります。GNSSの性能は、衛星の捕捉状況、機体のノ イズ成分の影響により精度が低下する恐れがあります。IMUの性能はレーザー発射時の姿勢角に影響 し、レーザー計測データ端部の精度低下の原因となります。ロール、ピッチ成分は主に標高精度に影響し、ヘディング成分は、水平精度に影響します。また、LSは、レーザーの拡散角の大きさが測距精度 に影響します。このような精度低下の要因に留意した上で計測計画の立案することも重要となるのです。

 

次に、UAVレーザーの特徴から、UAVレーザースキャナーを用いた測量では、短時間に大量の3次元座標点群を測定することが可能です。 しかし、取得される大量の点群には出来形管理には関係のない部分の地形や構造物、樹木や草木、 建設機械や作業員、仮設構造物などの不要な点やノイズなどが含まれており、必要な計測データ だけを抽出することが必要です。不要物の除去にあたっては、不要なものを抽出し、本来の 出来形データまで削除しないように配慮する必要があります。

 

(レーザー搭載ドローンによる計測)

 

全体の流れの中の注意事項

飛行計画 UAVレーザーの飛行計画は以上に述べたことに加え、IMU、LSの性能に応じて精度が左右されるため、事前確認により要求精度を確保できる範囲で、飛行計画を立案することが必要です。

調整用基準点の設置・計測において、UAVレーザーによる計測結果の水平、標高の調整するために調整用基準点を設置する。調整用基準点は、平坦で明瞭な地点を選定し工事基準点からTSを用いて計測を行い、また、調整用基準点はUAVレーザーによる出来形計測中は動かないように固定することが重要です。

UAVレーザー測量実施時、地上固定局は、電子基準点、仮想点、施工現場へ設置した基準局を使用するものとし、また、地上固定局のデータ取得間隔は 1 秒 1 エポックとします。

UAVレーザーを構成するGNSS、IMU、LSのキャリブレーション等を行います。

UAVレーザー計測の実施にあたっては、航空法に基づく「無人航空機の飛行に関する許可・承 認の審査要領」の許可要件に準じた飛行マニュアルを作成し、マニュアルに沿って安全に留意し て行うこととする。出来形計測は、計測対象範囲内で 100㎠(10cm×10cm メッシュ)あたり 1 点以上の計測点が得られる設定で計測を行い、また、1回の計測距離は、精度確認の距離範囲内とします。 精度確認 UAVレーザーで計測した点群データについて、コース間較差や調整用基準点における較 差等を確認します。

UAVレーザーによる計測は、GNSS、IMU、LSの組み合わせによる 3 次元データ計測と なるため、複合的な要因により計測精度が決まります。GNSSの性能は、衛星の捕捉状況、機体のノ イズ成分の影響により精度が低下する恐れがあります。IMUの性能はレーザー発射時の姿勢角に影響 し、レーザー計測データ端部の精度低下の原因となる。ロール、ピッチ成分は主に標高精度に影響 し、ヘディング成分は、水平精度に影響する。また、LSは、ビームの拡散角の大きさが測距精度 に影響します。このような精度低下の要因に留意した上で計測計画の立案することが重要です。

 

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