CIMとは? ~ Construction Information Modeling ~

2017年9月15日

CIM(Construction Information Modeling)は、3次元モデルの情報をプロジェクトの関係者間で共有しながら作業を進めていくものです。日本国内の少子高齢化、公共投資額の減額や社会インフラの老朽化等の状況を踏まえて、2012年に国土交通省が導入を進めてきました。

CIMの導入促進が始まる以前から、建築分野においてすでに広まっていたBIM(Building Information Modelling)に比べ、さらに複雑な構造まで高精度なモデリングが行えることから、橋梁や高速道路、ダムなどの構造物における活用が進められています。BIMとの一番の違いは、BIMが建築分野で活躍しているのに対してCIMは土木・土工分野での導入であり、CIMは多数の不確実な条件下における使用が見込まれます。

 

  • 仕組み

CIMにおいて根幹となるのは2次元の図面ではなく、計画・調査・設計の初期段階から3次元モデルを作成することです。その後の施工や維持管理の段階にわたって、3次元モデルを使用しながら進めていき、その3次元モデルを含めた情報はプロジェクトの関係者間で共有されます。CIMには、3次元モデルのほかにも構造物や地形に合わせた属性情報が含まれており、プロジェクト内容や用途に見合ったCIMモデルが作成されます。共有される3次元モデルは常に同じというわけではなく、生産の各段階で随時追加・充実されるため、維持管理においての有効活用が期待できます。

(参照: 国土交通省)

  • 活用方法・メリット

近隣住民や工事施工者等への説明作業、概算コストの算出・比較、各種関係者間(受注者⇔発注者、事務所⇔出張所)の会議、などあらゆる場面での活用が期待され、一連の作業効率の向上が見込まれます。また、それぞれの作業が自動で行われるため、設計や数値算出の際のミス・手戻りが減少するだけでなく、作業の安全性と確実性の向上が実現します。

 

(参照: 国土交通省)

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